今年もヲタ上等ッ!で突っ走ります(笑)
やっちまったい il||li _| ̄|● il||li
注:今回のこのカテゴリーは感想でもネタでもなく、SSです。
00をご存知でない方、また興味をもたれない方、不快感を抱く方は
お読みにならない方が賢明かと・・・・・
注:今回のこのカテゴリーは感想でもネタでもなく、SSです。
00をご存知でない方、また興味をもたれない方、不快感を抱く方は
お読みにならない方が賢明かと・・・・・
+ + + + + + + + + +
春の暖かい日差しより、ほんの少し太陽の光を強く感じる初夏の日。
波の音に混じって、シャキン、シャキン、と軽く鋏が奏でる金属音が響く。
「・・・っと、刹那ちょっとこっち向け。」
白い砂浜が広がる浜辺で、ロックオン・ストラトスは年少のマイスター、刹那・F・セイエイの髪を切っていた。
普段からマイスターの中でも兄貴分を自ら自覚していることもあり、今日もまたこの無愛想な弟分の世話を焼いているのだ。
幸い、今日は自分と刹那、そしてその他のマイスターたちも揃って休暇だ。
地球でのガンダムの潜伏場所でもある孤島には広くて綺麗な海岸が広がっている。そして孤島と言うだけあって自分達以外は存在しない。
秘密組織であるソレスタルビーイングのクルーが過ごすには文句の付け所がないような場所だ。
爽やかな初夏の季節、しかも雲一つない晴天の日に、なにも屋内で過ごすのは勿体無いと思ったロックオンはマイスター全員を浜辺へと誘い出した。
普段は明るく、陽気なロックオンらしい提案だった。
そして刹那の髪が伸びていることに気が付いたロックオンは自ら刹那の髪を切ってやることを申し出たのだ。
最初は嫌がっていた刹那もロックオンの再三による要求に、渋々といった感じで大人しくロックオンの言葉に従って、ロックオンの前に用意された椅子に腰掛けて伸びた髪を切ってもらっていた。
普段は他人に触れられることを極端に嫌う刹那ではあったが、今はロックオンにされるがまま頭を触られ続けている。
「・・・・・・・・・もういい。」
が、そろそろ我慢も限界に近付いてきたようで、いつものように短く感情の篭ってない言葉を口にするが、
「だーめだ。今止めちまったら変な髪形だぞー。」
とすぐに否定された。
刹那的にもそれは困ると思ったらしく再び大人しく座っていることにした。
それでも一応文句は言いたいらしく、赤茶色の大きな瞳をギロリとロックオンに向けてはみるが、ロックオンは気にした風もなく鼻歌交じりで、普段は手袋に覆われている白い手を露にして、持っている鋏を軽快に動かし続けた。
「おーい、そっちの方はどうだぁー?」
ロックオンは手をふと止め、少し離れた場所で作業をしている残りのマイスターたちに声をかけた。
真っ赤で大きめの林檎を剥いていたアレルヤ・ハプティズムはふとその手を止め、
「大丈夫ですよー。」
と人当たりのいい彼らしい返事をロックオンへと返す。
「ね?ティエリア。」
アレルヤは振り返って、彼の隣で作業を黙々と続けているティエリア・アーデにそう声を掛けてみるが、ティエリアは
「・・・・・・ここに生クリームを125ccを加えて・・・・・」
と本を片手にぶつぶつと呟いて、手にした計量スプーンの中身をビーカーの中に注いでいる。
何事にもきっちりとした性格のティエリアらしい行動。まるで、1ccも狂ってはいけない、といった風だ。
そんなティエリアには、ロックオンの言葉はもちろん、アレルヤの問い掛けも耳に入ってないようだ。
けれどそんなティエリアはいつものことなので、アレルヤも“仕方がないなぁ”といった風に肩を竦めると再び手にした林檎を器用にくるくると剥き始めた。
満ちて引いていく穏やかな波の音。
海の香りが混じった髪を撫でていく初夏の風。
耳元で聞こえる軽快な鋏の音。
まもなく出来るであろうアップルパイの甘い香り。
今までの、そして現在も続いている自分に置かれた状況とは全くと言っていい程無縁な今のこの瞬間。
こんな時間を刹那は知らない。
けれど、なぜか心の中が暖かくて、少し、ほんの少しだけど楽しいと刹那は思った。
その瞬間、思わず・・・・・微笑んでいた。
そして、こんな時間がずっと続けばいい、と思った。
たった一時の戦士たちの休息。
戦争を失くす為に戦場に立つ彼らにとって、この休息はほんの短い時間かもしれない。
けれど、いつか。
いつか彼らにもこんな日が、心から笑える日が来ることを願って・・・・・
“幸福”という二文字が儚い夢で終わらないように・・・・・
-終-
【いろはの戯言】
新EDを見てあまりに興奮してしまったため、勢いで書いてしまった00の初SS。
自分たちの望む未来の為、辛くて厳しい日々を戦っている彼らにもいつかこんな日が来てくれたらなぁ、と心から願って止みません。
兄ィは一番好きだけれど、でもやっぱりみんな可愛くて素敵な子たちばかりですから(笑)
本当に久しぶりに書いた第三者(というのか?笑)視点のお話。
一体誰を主として書いたの?と言われると困るんですが(汗)
それも私のマイスターたちへの愛だと思って下さい(爆)
・・・・・最後は私の望みになっちゃいましたがね。
今回はちょっと切ない風味になっちゃいましたが、実はちょっと面白いというか楽しいバージョンも思いついていたりして・・・・・・
もし要望があれば書こうと思います。(たぶん、ないだろうけどねー・笑)
つーか、本家の方を書けよ!という突っ込みはナシの方向でお願いします(爆)
波の音に混じって、シャキン、シャキン、と軽く鋏が奏でる金属音が響く。
「・・・っと、刹那ちょっとこっち向け。」
白い砂浜が広がる浜辺で、ロックオン・ストラトスは年少のマイスター、刹那・F・セイエイの髪を切っていた。
普段からマイスターの中でも兄貴分を自ら自覚していることもあり、今日もまたこの無愛想な弟分の世話を焼いているのだ。
幸い、今日は自分と刹那、そしてその他のマイスターたちも揃って休暇だ。
地球でのガンダムの潜伏場所でもある孤島には広くて綺麗な海岸が広がっている。そして孤島と言うだけあって自分達以外は存在しない。
秘密組織であるソレスタルビーイングのクルーが過ごすには文句の付け所がないような場所だ。
爽やかな初夏の季節、しかも雲一つない晴天の日に、なにも屋内で過ごすのは勿体無いと思ったロックオンはマイスター全員を浜辺へと誘い出した。
普段は明るく、陽気なロックオンらしい提案だった。
そして刹那の髪が伸びていることに気が付いたロックオンは自ら刹那の髪を切ってやることを申し出たのだ。
最初は嫌がっていた刹那もロックオンの再三による要求に、渋々といった感じで大人しくロックオンの言葉に従って、ロックオンの前に用意された椅子に腰掛けて伸びた髪を切ってもらっていた。
普段は他人に触れられることを極端に嫌う刹那ではあったが、今はロックオンにされるがまま頭を触られ続けている。
「・・・・・・・・・もういい。」
が、そろそろ我慢も限界に近付いてきたようで、いつものように短く感情の篭ってない言葉を口にするが、
「だーめだ。今止めちまったら変な髪形だぞー。」
とすぐに否定された。
刹那的にもそれは困ると思ったらしく再び大人しく座っていることにした。
それでも一応文句は言いたいらしく、赤茶色の大きな瞳をギロリとロックオンに向けてはみるが、ロックオンは気にした風もなく鼻歌交じりで、普段は手袋に覆われている白い手を露にして、持っている鋏を軽快に動かし続けた。
「おーい、そっちの方はどうだぁー?」
ロックオンは手をふと止め、少し離れた場所で作業をしている残りのマイスターたちに声をかけた。
真っ赤で大きめの林檎を剥いていたアレルヤ・ハプティズムはふとその手を止め、
「大丈夫ですよー。」
と人当たりのいい彼らしい返事をロックオンへと返す。
「ね?ティエリア。」
アレルヤは振り返って、彼の隣で作業を黙々と続けているティエリア・アーデにそう声を掛けてみるが、ティエリアは
「・・・・・・ここに生クリームを125ccを加えて・・・・・」
と本を片手にぶつぶつと呟いて、手にした計量スプーンの中身をビーカーの中に注いでいる。
何事にもきっちりとした性格のティエリアらしい行動。まるで、1ccも狂ってはいけない、といった風だ。
そんなティエリアには、ロックオンの言葉はもちろん、アレルヤの問い掛けも耳に入ってないようだ。
けれどそんなティエリアはいつものことなので、アレルヤも“仕方がないなぁ”といった風に肩を竦めると再び手にした林檎を器用にくるくると剥き始めた。
満ちて引いていく穏やかな波の音。
海の香りが混じった髪を撫でていく初夏の風。
耳元で聞こえる軽快な鋏の音。
まもなく出来るであろうアップルパイの甘い香り。
今までの、そして現在も続いている自分に置かれた状況とは全くと言っていい程無縁な今のこの瞬間。
こんな時間を刹那は知らない。
けれど、なぜか心の中が暖かくて、少し、ほんの少しだけど楽しいと刹那は思った。
その瞬間、思わず・・・・・微笑んでいた。
そして、こんな時間がずっと続けばいい、と思った。
たった一時の戦士たちの休息。
戦争を失くす為に戦場に立つ彼らにとって、この休息はほんの短い時間かもしれない。
けれど、いつか。
いつか彼らにもこんな日が、心から笑える日が来ることを願って・・・・・
“幸福”という二文字が儚い夢で終わらないように・・・・・
-終-
【いろはの戯言】
新EDを見てあまりに興奮してしまったため、勢いで書いてしまった00の初SS。
自分たちの望む未来の為、辛くて厳しい日々を戦っている彼らにもいつかこんな日が来てくれたらなぁ、と心から願って止みません。
兄ィは一番好きだけれど、でもやっぱりみんな可愛くて素敵な子たちばかりですから(笑)
本当に久しぶりに書いた第三者(というのか?笑)視点のお話。
一体誰を主として書いたの?と言われると困るんですが(汗)
それも私のマイスターたちへの愛だと思って下さい(爆)
・・・・・最後は私の望みになっちゃいましたがね。
今回はちょっと切ない風味になっちゃいましたが、実はちょっと面白いというか楽しいバージョンも思いついていたりして・・・・・・
もし要望があれば書こうと思います。(たぶん、ないだろうけどねー・笑)
つーか、本家の方を書けよ!という突っ込みはナシの方向でお願いします(爆)
PR